PPスタッキングチェア

当初は、ポリエチレン(polyethylene、略称PE)樹脂を使うことを前提にしてデザインが進められましたが、途中、柳がシェルの真ん中に大きな穴を空けたデザインにしたことから、強度上剛性不足となり、材料をポリプロピレン(Polypropylene、略称PP)に変更せざる得なくなりました。更に強度をあげるため、穴回りの補強に時間を費やした。結果的に、シェルの中央にあけた穴が剛性を吸収して身体の重量を分散させてくれるので、ほどよい弾力性があり、座り心地のいいものとなりました。さらに、樹脂の表面上に“しぼ”を入れることで、座ったときに冷たさを感じさせない、見た目も優しいデザインとなっています。
また、割れやすい樹脂に脚をどのように取り付けるか非常に苦労したという。最終的にスチールパイプの脚に座と背の一体化したシェルをテーパーネジで取り付けています。