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和紙ペンダント照明

提灯型の和紙照明の多くは強度のため竹の骨組みが使われていますが、この照明にはそのような骨組みが全く使われていません。デザインをはじめた当初は柔らかい新素材のプラスチックを使う想定でしたが、試作を繰り返す中で、和紙の透明感と柔らかな素材感を活かそうと手漉きの和紙に切替えられました。UFOのような形状が強度を補い、これまでにないデザインとなりました。

1980年イタリア・ミラノでの展覧会に合わせてデザインされましたが、量産が大変難しくアトリエ内で所員が製作。 上下2つのパーツから出来ており、専用のFRP型に和紙を貼り重ねて成形しています。富山県・八尾の和紙を使用しています。楮(こうぞ)・三椏(みつまた)の繊維の入り具合もほどよく、強度もあり、柳も気に入っていました。

量産への課題が多く、その後も商品化には至っていませんが、ミラノでの展覧会に出展されて以来、柳宗理の展覧会で多く使われています。