キッチンツール

1990-2000年代にかけて、柳は多くのステンレス製キッチンウェアのデザインを手がけました。そこでボウルや鍋にあわせて、キッチンツールのデザインにも取り組みます。

丈夫で洗いやすいキッチンツールとなるよう、可能な限りパーツ数を減らし、ステンレス一体成形を想定してデザインに取り組みます。今でこそ一体成形のキッチンツールをよく目にしますが、当時は樹脂製の持ち手パーツが付いているものがほとんどでした。

模型作りと検証が何度も繰り返され、機能と形のバランスのとれたキッチンツールとなりました。柄は、手に馴染み、使いやすい柔らかなカーブを描いています。また、レードルのお皿部分は「鍋からのすくいやすさ」「器への注ぎやすさ」どちらも兼ね備えたかたちをしています。鍋のヘリに沿う形状で具材をすくいやすく、また具材を避けながらスープをすくったり、あく取りもしやすいかたちになっています。